左手フォームに中心軸を作る

こんにちは、アコースティックギターリストの矢野サトシです。
今日のテーマは『左手フォームに中心軸を作る』です。

ギターを弾いていて小指が上手く使えないという悩みをお持ちの方は結構多いのではと思います。
かく言う僕も、ギターを始めた頃は「気合だ~!」で力まかせに押さえていたものです(笑)

まあそんな話は置いときまして、実際のところ小指を動かすにはどうすればいいのでしょうか?

まずは人間の指の役割を考えてみましょう。

①親指、人差し指、中指・・・物をつかむ指
②薬指、小指・・・上記3本の指に添えて力を加える指

ということになります。

ではギターの6弦(一番太い弦)を【図①】のように4本全部押さえてみましょう。


この時、指板の裏側の親指の位置はどのあたりにあるでしょうか?

ギターを弾き始めの方にとっては【図②】の位置に親指がセットされてないでしょうか?

 

 

日常生活では親指は物をつかむポイントとなる指なのでこの位置にあるのは当然のことです。
ところがギターを弾く上においては、この位置だと小指がすごく遠く感じられて、上手く押さえる力を加えられないのではないでしょうか?

では、次に【図③】の位置に親指をセットしてみて下さい。

 


先ほどと比べてどうでしょうか?

薬指、小指が【図②】のフォームよりも楽に押さえられないでしょうか!

そうなんです!
もうお気付きですよね(^^)

【図②】は親指を頂点として考えた場合、そのほかの4本の指の底辺をつなぎ合わせると『不等辺三角形』になるのが解りますね。
人差し指、中指に対しては矢印の距離が短く力を加えやすいのですが、薬指、小指は距離が遠く、逆に力が逃げて行ってしまうんです。

それに対して【図③】は頂点の親指から『二等辺三角形』の形になっており、それぞれの指に対して均等に力が加えやすくなっているんです。
この『均等に』という点がポイントなんです。

特に薬指と小指は同じ神経が通っているため、最初のうちは独立して動かすことは結構難しく感じられます。
そのハンディを考慮に入れた上でも全体の指に対して均等に力を加えられる位置に親指をセットすることがベターなのではないかと思われます。

【図④】にみられるようなよくあるメソッドですが、裏側の親指を中心軸として、6弦から1弦まで順番にそれぞれの指の不必要な力を少しずつ抜きながら独立して動かすという練習をしてみられてはと思います。

 


ギターを弾く前のウォーミングアップで毎日ほんの2~3分でも少しずつ効果は上がってきますよ。

無理をせずゆる~くやってみて下さいね(^^)